憲法集会に参加して

 読者の方から「憲法集会に参加して」という投稿がありましたので紹介します。


 5月2日、800人の参加者のなかで「神戸憲法集会」が神戸芸術センターで開かれました。
 戦後70年、日本国憲法のねうちを学ぶというサブタイトルのもと、東京新聞論説編集委員の半田滋氏が「日本は戦争をするのか−集団的自衛権と自衛隊」と題して講演しました。
 連休明けに国会に提出された戦争法案に対しての危険性を指摘しました。

 ・「存立危機事態=武力攻撃事態法」
日本が経済損失のために海外で武力行使出来る。例えば、中東からの石油がストップするという口実のもとでホルムズ海峡の機雷除去の行使を可能としている。
資源獲得に乗り出した太平洋戦争の南方進出と同じ理由です。
 ・「重要影響事態法」
世界のどこでも、どんな他国軍も後方支援が出来る戦闘行為と一体となった活動です。
 ・「国際平和協力法(PKO)」
国連が統轄しない人道復興支援活動や安全確保活動、治安維持活動を担当することになります。これはドイツがアフガニスタンで“平和的任務”で死者55人を出し、今もPTSD(心的外傷後ストレス障害)に苦しんでいる活動を日本が担うということです。

 4月27日に出された日米新ガイドライン指針の新たな内容と今回の戦争法案が表裏一体であることを強調されました。
 また、昨年7月に集団的自衛権行使容認を閣議決定した後のあり得ない事例(日本人母子を乗せた米護衛艦を防護、米国をねらったミサイルが日本の上空を飛んでいく等)を持ち出した安倍首相の記者会見のウソとでたらめに騙されることがないよう、事実に照らし合わせて説明されました。
 安倍首相の発言のウソが浮き彫りになり、スカッとした講演でした。

 続いて、沖縄国際大学教授の前泊博盛氏は、「沖縄からみる日本の民主主義の現状と課題−主権、憲法、安保、基地、人権を検証する」と題して講演しました。
 辺野古新基地建設反対闘争の現状と沖縄の基地をめぐる歴史を話されました。
 プロジェクターの画像を用いて、アメリカが銃剣とブルドーザーで県民から土地を略奪し、今日まで沖縄は基地に苦しまされてきたこと、さらに1兆円もかけて辺野古に新基地を建設し、さらなる苦痛を県民に与えようとしています。
 しかし、名護市長選、沖縄知事選、衆議院選で示されたオール沖縄の民意「新基地反対作らせない」は揺るぎもない力になっています。
安倍首相の民意無視に沖縄の怒りはますます高まっています。
 昭和天皇が、1947年9月にGHQ側に沖縄を半永久的に軍事占領して欲しいという旨のメッセージを残しています。その時から現在に至るまで沖縄の状況は変わっていないという報告でした。
 沖縄の現状がよくわかる講演でした。

 また、兵庫県弁護士会の吉田唯一弁護士から6月21日神戸三宮東遊園地で「集団的自衛権行使容認」&「特定秘密保護法」反対兵庫大集会・パレードを実施する。弁護士会として初めての試みであり是非成功させたいので協力を要請されました。是非参加したいと思っています。

(Y記)


(15.05.24)