坂出工場紹介

 瀬戸大橋で四国に渡ると間もなく、東側の眼下に巨大なオレンジ色の門型クレーンの姿が目に入ってきます。
 そこが香川県坂出市にある(株)川崎造船坂出工場です。
 坂出工場は、1967(昭和42)年に造船工場としては先進的な大型設備を整えて稼動を開始し、2002年10月1日に川崎重工(株)より分社独立し、現在、(株)川崎造船としてスタートしています。

 坂出工場では、LNG船を主力にLPG船、VLCC(大型タンカー)、ばら積運搬船等を建造しています。
 設計は、坂出工場と神戸工場、そして中国南通(なんつう)市の南通中遠(なんつうちゅうえん)川崎船舶工程有限公司(NACKS)の3工場で建造される船の設計をすべて行なっています。
 3次元の船のモデル(TRIBON)を利用したシステムを重点に、設計から工作までのIT化を推進して作業の効率化を図っています。
 工作部門では、中国(NACKS)、フィリピンの人たちをはじめ外国人労働者も勤務して国際的です。しかし2003年に外国人労働者に対して賃金不払い問題がありました。日本の企業として非常に不名誉なことだと認識しています。

 現在、建造船が2、3年分あって、非常に高操業となっており、休日出勤を伴う作業になっています。
 坂出工場のほとんどの労働者は、「車」通勤のため、仕事の後の楽しみ・・・立ち飲みでの一杯、「仕事の疲れ、うさばらし、仲間との交流」ができにくい面があり、「残念」との労働者の声があります。

 坂出工場近辺は、一年中雨が少なく、しばしば水不足に陥っております。
 昔は塩田が数多く存在していたという地域であったことがうなずけるところです。このため「ため池」が多く、日本最大級のため池である満濃池(空海がつくったと伝えられています)があります。

 そして、「こんぴらさん」で親しまれる金刀比羅宮(ことひらぐう)をはじめ源平の古戦跡の屋島があり、全国で一躍有名になった讃岐うどんもあります。

 歴史と食がバランスよく存在している坂出へ、みなさんも一度訪れてみて下さい。

(05.09.25)