川崎重工・分社会社「カワサキモータース株式会社における一時金支給額の決定方法」の会社提案
何を意図しているのか?
川重・川崎車両の一時金支給額に本当に影響しないのか?


会社は、8月3日の臨時中央経営協議会において「分社会社(KRM・KMC)の今後の人事制度の在り方」を提案し、その具体化として、9月21日の労働協議会で「カワサキモータース株式会社における一時金支給額の決定方法」を提案しました。

会社提案の意図や川重・川崎車両の一時金支給額への影響について、気になる点をまとめてみました。大きくは以下の二つです。

「KMCとしての利益目標に応じた業績連動算式」とは何か?

現状の一時金支給額は、川重および分社会社ともに、川重グループの「連結税前利益額」を算定指標に業績連動方式で自動的に決定されます。そのテーブルを参照ください。

今回の提案は、「当面はKMCの業績推移について見極める期間とし、支給額は『労使協議』にて決定する方式としたい」というものです。

気になるのは、質疑応答で、会社が

と述べている点です。

要するに会社の意図するところは、一時金支給額は、現状のように「税前利益額」で単純に決める方式ではなく、独自に設定した「利益目標」に応じた業績連動算式で決定したいということです。

そして、「目指すべき利益水準」を見極めるために「労使協議」期間をもち、この間についても一時金支給額は「単純に利益額のみをもって決定するものではない」と述べています。

いまのところ、「KMCとしての利益目標に応じた業績連動算式」の具体像が示されていないので推測になりますが、この方式では、利益が上がったとしても「利益目標」を達成できない場合、一時金支給額は単純には上がらないということになるのではないでしょうか。

また、会社が「利益目標に応じた業績連動算式」をKMCを手始めに、川重・川崎車両の全体に適用しようと考えているのではないかと懸念されます。

KMC一時金支給額が川重・川崎車両への「影響は限定的」とは何か?

次に気になるのは、質疑応答の中で、会社が「川崎重工の業績連動算式は、連結税前利益を算定指標とするため、KMC妥結水準による支給額の影響を受けることとなるが、影響は限定的である」と述べている点です。

現状の業績連動算式では、上に述べたように、「連結税前利益額」を算定指標にしているために、KMCの一時金支給額によって川重・川崎車両が影響を受けることはないはずです。

それなのに、「連結税前利益を算定指標とするため」に「KMC妥結水準による支給額の影響を受ける」と矛盾したことを言っており理解できません。

仮に、KMCの一時金支給額や「税前利益額」分を「連結税前利益額」から差し引くというのであれば、「影響を受ける」ことになります。

その場合、川重・川崎車両の一時金支給額への「影響は限定的」ではなく大きな影響となります。ところが、労働組合は大きな問題として受け取っていませんので、そういうことではないのでしょう。

いずれにしても、なぜKMCの一時金支給額が川重・川崎車両に影響するのか、そして、その影響がなぜ限定的であるのか、納得のいく説明が必要と思います。


(22.12.06)